NVIDIA、CES 2026で新GeForce GPU発表せず。メモリ不足が影響か


NVIDIA、CES 2026での新GeForce GPU発表を見送り。GDDR7メモリの供給環境が影響

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NVIDIAが、例年新製品の披露の場となるCESにおいて、次期GeForce GPUの発表を行わないことを明らかにした。これは、GPU市場における新たな不確実性を示す動きだが、現行モデルの購入を急ぐ必要はない。むしろ、ユーザーは競合他社の動向や、より明確になったNVIDIAの発表スケジュールを待つ、一段落着いた選択ができるようになったと言える。

公式発表の内容とその背景

NVIDIAは、2026年1月に開催されるCESにおいて、新しいGeForceブランドのゲーミング向けGPUを発表しないことを公式に表明した。複数の海外メディアがこの事実を報じており、同社の従来のリリースパターンからの変更点として注目を集めている。

この決定の背景には、次世代GPUに搭載が予想されるGDDR7メモリの市場環境が影響しているとされる。業界関係者への取材を基にした報道によれば、GDDR7メモリの価格高騰と供給不足が、例えばRTX 50シリーズのVRAM増量モデル(いわゆるSUPERシリーズなど)の開発・生産計画に影響を与えている可能性が指摘されている。NVIDIA自身は、既存のGeForceモデル(例:RTX 5070 TiやRTX 5060 Ti 16GBなど)の出荷は継続するとコメントしており、ゲーミング市場からの完全撤退を示すものではない。

誤解を招く情報と、現時点での事実

一部のSNSなどでは、この発表を「NVIDIAが2026年を通じてゲーミングGPUを一切発売しない」と拡大解釈する情報が流れた。しかし、複数の主要テックメディアが確認したところ、そのような包括的な発表はNVIDIAからなされていない。あくまで「CES 2026での新製品発表」が見送られるという、特定のイベントに限定された発表である点が重要だ。

この混乱は、NVIDIAのリソース配分がデータセンター向けAIプロセッサに大きく傾斜している現状に対する市場の懸念が反映されたものとも解釈できる。しかし、同社の公式声明は、ゲーミング部門の存続を否定するものではなく、むしろ現行ラインナップの安定供給を優先する現実的な判断を示している。

市場への波及効果と今後の展望

今回の発表見送りは、GPU市場の短期的な力学に変化をもたらす可能性がある。NVIDIAが従来ほどのペースで新型を投入しない、または発表の場をCESから別の機会に移すのであれば、競合メーカーにとってはチャンスとなる。AMDの次期RDNA 4アーキテクチャを採用したGPUや、IntelのBattlemageシリーズの戦略的な投入が、市場の空白を埋め、消費者に新たな選択肢を提供する動きが活発化するかもしれない。

一方で、これは単なる製品サイクルの遅延に過ぎず、2026年後半など別のタイミングで「RTX 5000 SUPER」シリーズなどの新モデルが発表される可能性も依然として残されている。ユーザーにとっては、待望の新型を待つか、現在市場に出回っている性能的に成熟したRTX 40/50シリーズの現行モデルを購入するか、あるいは競合他社の新製品に目を向けるか、判断の材料が増えた状況だ。

NVIDIAのこの決断は、半導体サプライチェーン全体が依然として複雑な課題を抱えていること、そして同社が収益性の高い部門へのリソース集中をさらに進めていることを如実に物語っている。ゲーミングGPU市場は、過去のような確実な年次リフレッシュの時代から、より不確実で戦略的な発表スケジュールの時代へと移行しつつある。


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