Anthropic、ClaudeのOAuthをサードパーティー利用禁止に方針変更


Anthropic、ClaudeのOAuth認証を公式ツールのみに制限。サードパーティーツール開発者はAPIキー認証へ移行必須

生成AI「Claude」を提供するAnthropicが、ユーザー認証に関する利用規約を明確化した。無料版・有料版を問わず、OAuthによる認証は公式のClaude.aiおよびClaude Codeでのみ利用が許可され、OpenClawなどのサードパーティーツールでの利用は正式に禁止された。これは開発者コミュニティにおける柔軟な利用を一定制限し、自社の公式エコシステムへの統制を強める方針転換と言える。一方で、APIを経由した連携の道は依然として開かれており、開発者は対応を迫られることになる。

利用規約の変更点:OAuthは「公式ツール専用」に

Anthropicが更新したConsumer利用規約によれば、Claude Free、Claude Pro、Claude Maxの各プランにおけるOAuth認証の利用範囲が明確に限定された。規約上、この認証方式は「Claude Code」と「Claude.ai」でのみ使用可能とされている。

これにより、ユーザーがClaudeアカウントでログイン(OAuth認証)して利用するサードパーティー製ツールやサービスは、全て利用規約違反に該当することになる。代表的な例が、コード編集に特化したサードパーティーツール「OpenClaw」だ。同ツールはこれまで、ユーザーがClaudeの認証情報でログインし、そのAPIを利用することを可能にしていたが、今回の規約更新により、その方法は禁止事項となった。

サードパーティー開発者への影響と推奨される移行先

この変更は、Claudeの機能を自社サービスに統合したい開発者に直接的な影響を与える。では、どのようにClaudeを利用すれば良いのか。

Anthropicの公式情報によれば、サードパーティーの開発者は「Claude Console」でAPIキーを発行し、それを用いた認証を行うか、あるいはAWSやGoogle Cloudなどのクラウドプロバイダーを通じてAnthropicのモデルにアクセスする必要がある。APIキー認証は、OAuthとは異なり、ユーザーの個別のClaudeサブスクリプションを流用するのではなく、開発者自身がAPI利用料を支払うビジネスモデルとなる。

一方、公式のコーディングツール「Claude Code」の利用は規約上問題ない。これは、Anthropicが自社の製品エクスペリエンスを厳密に管理したいという意向の表れと解釈できる。例えば、ユーザーがClaude Codeを使えば、IDE内で直接、自身のClaude Pro契約を活用したコード生成やレビューが可能だ。しかし、同じことをVSCode拡張機能などのサードパーティーツールでOAuthを使って実現することは、今後は規約違反となる。

競合との比較と市場への波及効果

この動きは、主要競合であるOpenAIのモデルを利用するサードパーティーツールの状況とは対照的だ。OpenAIの場合、ChatGPT Plusなどのサブスクリプション認証をサードパーティーツールで直接利用することは一般的に許可されておらず、当初からAPIキー経由の利用が基本となっている。Anthropicは当初、OAuth利用に明示的な制限を設けていなかったため、ある種の「隙間」を生んでいたが、今回の規約更新でOpenAIに近い厳格なポリシーへと収束した形だ。

この変更は、ClaudeのOAuthに依存していたツールの開発者に即時の対応を求める。ユーザー側も、現在利用しているツールが規約に準拠しているか(APIキー認証に移行しているか)を確認する必要がある。非公式ツールを使い続ける場合、アカウント停止などのリスクが生じる可能性があるからだ。

開発者とユーザーが取るべき具体的な行動

このニュースを受け、関係者は以下のような具体的な行動を取ることが推奨される。

まず、ClaudeのOAuthを利用してサードパーティーツールを開発・運営している開発者は、直ちにClaude ConsoleでのAPIキー認証への移行を検討すべきだ。これにより、利用料金の構造は変わるが、規約に準拠した形でサービスを継続できる。

次に、OpenClawなどのツールを日常的に利用しているユーザー(特に開発者)は、そのツールが提供元からどのような対応を発表するかに注目する必要がある。ツール側がAPIキーベースの新バージョンをリリースするか、あるいはサービス終了を選択するかによって、次のアクションが決まる。当面は、公式のClaude Codeを試用し、同等の作業が可能かどうかを検証するのも一つの手だ。Claude Codeは、コードベースとの対話や編集に特化したAnthropic公式のツールであり、今回の規約変更後も問題なく利用できる。

Anthropicのこの方針転換は、生成AI市場が成長期から成熟期へ移行する中で、プラットフォーマーが自社の技術的・商業的リソースをより強く管理し始めた一例と言える。開発者コミュニティのイノベーションをどこまで許容し、どこで自社の囲い込みを強化するかは、今後の主要AI企業共通の難しい課題となるだろう。

出典・参考情報

cloud9 Written by:

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