Apple、12.9インチ低価格MacBookを699ドルで来月発売へ 複数カラー展開


Apple、12.9インチの低価格MacBookを2026年3月に発売へ。価格は699ドルからか

Appleが、MacBook Airよりもさらに手頃な価格帯の新型ノートPCを投入する可能性が浮上している。複数の海外メディアが報じた情報によれば、12.9インチディスプレイを備えた「低価格MacBook」が、来月3月初旬に699ドル(日本円で約10万円前後)という価格で発表される見通しだ。これは、現行の13インチMacBook Air(M3、999ドル)の実に7割程度の価格帯となる。Appleが本格的にプレミアム廉価版ノートPC市場に参入する動きは、業界の競争構造を変える可能性を秘めている。ただし、その中核にはスマートフォン由来のチップが採用される見込みで、従来のMacユーザーが求める「性能」とは異なる価値提案になりそうだ。

リーク情報が示す仕様と位置づけ

米テックメディアの9to5macやNotebookcheckなどの報道を総合すると、この新型低価格MacBookの概要が見えてくる。まず、画面サイズは12.9インチと、現行のMacBook Airよりもわずかに大きいが、筐体は新設計の薄型アルミニウムが採用されるとされる。プラスチック筐体ではない点が、あくまで「プレミアムな手頃さ」を追求するAppleらしいアプローチだ。

最大の特徴は、搭載されるチップにある。複数の情報源によれば、このモデルにはiPhone向けの「A18 Pro」が採用される見込みだ。これにより、高いエネルギー効率とコストバランスを実現し、低価格化を可能にしていると分析される。ベースモデルの仕様は、RAM 8GB、ストレージ256GBと伝えられている。また、Gulf Newsの報道では、ブルー、ピンク、イエロー、シルバーといった複数のカラーオプションがテストされているとされ、従来のMacBookシリーズよりも若年層や個人ユーザーを意識したカラーバリエーションが用意される可能性がある。

Tom’s Guideの報道によれば、このモデルはタッチスクリーン非搭載であり、あくまで従来型のノートPCとしての利用に特化したものとなる。その位置づけは明確で、高価なMacBook Airの代替ではなく、ネット閲覧、メール、文書作成、動画視聴といった基本的な用途に最適化された「エントリーモデル」として市場に投入されるとみられる。

PC市場への波及効果と戦略的意図

この新型低価格MacBookが実現すれば、その影響はAppleエコシステム内部にとどまらない。想定価格帯の699ドル前後は、これまでGoogleのChromebookや、Windowsを搭載したミドルレンジノートPCが主に争ってきた領域だ。そこに、デザイン、ブランド力、そしてAppleシリコンによる長いバッテリー持続時間という強みを持つMacBookが参入することになる。

特に教育市場や、初めてのパーソナルコンピュータを求める学生、サブ機としての利用を考える層にとって、これまで以上にMacが現実的な選択肢として浮上する可能性が高い。Appleは、ハードウェアの低価格化を通じて、より多くのユーザーを自社のサービス(iCloud、Apple Music、Apple TV+など)へと取り込む「ゲートウェイ」戦略を強化しようとしていると見ることができる。これは、iPhone SEシリーズが果たしてきた役割を、Macラインアップにおいて再現しようとする動きと言えるだろう。

今後の展望と残る疑問点

現時点での情報は全て「リーク」や「報道」に基づくものであり、Apple自身からの正式な発表は待たなければならない。特に、Aシリーズチップの採用は、macOSとの最適化や、これまでMシリーズチップ向けに最適化されてきたプロフェッショナル向けアプリケーションとの互換性・性能面で、どのような体験を提供できるかが未知数だ。また、日本市場における実際の販売価格や、教育割引などの施策がどう適用されるかも注目点となる。

もしこの製品が発表されれば、それは単なる新製品の追加ではなく、Appleが「誰のためのコンピュータか」という問いに対する新たな答えを示すイベントとなる。高性能なMシリーズチップでプロフェッショナル市場を牽引する一方で、別のアーキテクチャを用いて新たな層にリーチする。2026年3月、Appleのポートフォリオ戦略の新たな一章が始まるかもしれない。


出典・参考情報

cloud9 Written by:

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